新築の打ち合わせで「情報分電盤」が見積もりに入ると、「本当に必要?」「Wi-Fiだけで十分では?」と迷いますよね。
情報分電盤は、すべての家庭に必要な設備ではありません。一方で、有線LANを各部屋へ配線したい方や、ONU・ルーター・スイッチングハブなどを1か所にまとめたい方にとっては、新築時に検討する価値が高い設備です。
わが家は2013年にトヨタホームで情報分電盤を導入し、12年間使っています。実際の設置写真と現在のネットワーク構成をもとに、導入してよかった点だけでなく、費用や設置場所で注意したい点も率直に解説します。
- 情報分電盤が必要な人・いらない人の判断基準
- 12年使って感じたメリット・デメリット
- 後悔しにくい設置場所と、ルーター収納時の注意点
- 有線LANとWi-Fiを両立させるための考え方
- 新築時に有線LAN配線を検討している方
- ルーターやスイッチングハブ周りをすっきり整理したい方
- ネット機器の交換やトラブル対応をしやすくしたい方
- Wi-Fiと有線LANを使い分け、安定したネット環境を作りたい方
結論|情報分電盤は「有線LANと機器集約を重視する家庭」におすすめ
情報分電盤は、すべての家庭に必須の設備ではありません。Wi-Fiだけで困らず、ルーターや配線が見える場所にあっても気にならない場合は、導入しない選択にも合理性があります。
一方で、新築時に各部屋へ有線LANを配線したい方、ONU・ルーター・スイッチングハブを1か所へまとめたい方には、情報分電盤を検討する価値があります。
わが家は2013年にトヨタホームで情報分電盤を導入し、12年間使っています。各部屋への有線LAN配線とネットワーク機器の集約により、配線の見た目や機器交換時の管理で困ったことはありません。
通信を安定させるのは情報分電盤そのものではなく、適切な配線計画と機器配置です。それでも、それらを新築時から整理しておける点で、わが家にとっては導入してよかった設備でした。
いえりこの記事では、情報分電盤が必要な人・いらない人、実際の費用、設置場所、ルーターを収納する際の注意点を、わが家の写真と12年分の使用感をもとに解説します。
情報分電盤とは?新築で必要な理由
情報分電盤とは、光回線のONU、ルーター、スイッチングハブ、各部屋へ伸びるLAN配線などを、1か所へまとめて管理するための収納・配線設備です。
住宅の電気を分ける「住宅分電盤」とは役割が異なり、情報分電盤は主にインターネット・テレビ・電話・宅内LANなどの通信設備を整理するために使われます。
情報分電盤を導入すると、リビングや書斎に機器や配線を置かずに済み、交換・増設・トラブル時の確認を1か所で行いやすくなります。
情報分電盤でできること
- ONU・ルーター・スイッチングハブをまとめて収納する
- 各部屋のLAN配線を集約して管理する
- 機器の交換や配線の確認をしやすくする
- 生活空間にネットワーク機器や配線を出しにくくする
ただし、情報分電盤を付けるだけでWi-Fiが速くなったり、通信速度が上がったりするわけではありません。通信の安定性は、LAN配線の計画、ルーターの設置場所、Wi-Fiアクセスポイントの配置などを含めて決まります。
わが家のトヨタホームのホームLANシステム(2013年導入時)
わが家では、2013年にトヨタホームのホームLANシステムを採用しました。情報分電盤を起点に、ONU・ルーター・スイッチングハブをまとめ、各部屋へ有線LANを配線する構成です。
当時のカタログでは、情報分電盤内に通信機器を集約し、各部屋へ配線する仕組みが案内されていました。以下は、契約時に確認した2013年版カタログの内容です。






現行仕様・スマートエアーズ併用時は個別確認が必須
情報分電盤の有無、LANコンセントの数、CD管の本数や太さ、設置場所は、商品・建築地域・間取り・採用設備によって変わります。
全館空調のスマートエアーズを採用する場合も、情報分電盤との位置関係や設備スペースに問題がないか、設計段階で図面を見ながら確認してください。
打ち合わせでは、次の点を仕様書や図面で確認しておくと安心です。
- LANコンセントを設ける部屋と設置位置
- CD管の本数・内径・配管ルート
- 情報分電盤の設置場所、収納寸法、扉の開閉スペース
- ONU・ルーター・ハブを置くための電源と放熱スペース
- 将来、LANケーブルや機器を追加・交換できる余裕があるか
情報分電盤「あり」vs「なし」どっちがいい?
情報分電盤がなくても、インターネットは使えます。有線LANを配線することも可能です。
違いは、通信速度そのものではなく、ONU・ルーター・スイッチングハブ・各部屋へのLAN配線を「どこで、どのように管理するか」にあります。
| 比較項目 | 情報分電盤あり | 情報分電盤なし |
| 機器・配線の置き場所 | 1か所へ集約しやすい | 収納棚や造作スペースを別途考える必要がある |
| 有線LANの管理 | 各部屋への配線をまとめて確認しやすい | 配線の終端や機器の置き場所を個別に計画する必要がある |
| Wi-Fiの届きやすさ | ルーター・アクセスポイントの設置場所次第 | ルーター・アクセスポイントの設置場所次第 |
| 機器交換・トラブル対応 | 配線を確認する場所が分かりやすい | 収納場所や配線計画によって手間が変わる |
| 新築時の計画 | 設備・配線・電源をまとめて検討しやすい | 収納・配線・電源を個別に決める必要がある |
| 初期費用 | 収納設備・配線工事の費用がかかる | 設備費用を抑えられる場合がある |
情報分電盤がないからといって「Wi-Fiだけになる」わけではありません。適切な収納場所と配線計画があれば、有線LANも問題なく使えます。
ただし、配線や機器を1か所に集約して、生活空間をすっきり保ちたい方には情報分電盤が向いています。わが家では、各部屋への有線LANと機器管理を重視したため、導入してよかったと感じています。
情報分電盤の費用|わが家の実費と見積もりで確認すべき点
わが家の実費:2013年は約12万円
わが家では、2013年にトヨタホームで情報分電盤を導入し、費用は約12万円でした。
ただし、情報分電盤の見積もりには、本体だけでなく、LAN配線・情報コンセント・CD管・施工費などが含まれる場合があります。住宅会社やプランによって内容が異なるため、金額だけで比較しないことが大切です。
現在の費用は「一式」の内訳を確認する
2026年時点の費用を一律に示すことはできません。商品、住宅会社、配線する部屋数、LANコンセントの数、配管ルートによって見積額が大きく変わるためです。
見積もりを受け取ったら、「情報分電盤一式」の金額だけで判断せず、何が含まれているかを確認してください。
- 情報分電盤本体・収納ボックスの費用
- 各部屋へのLANケーブルと情報コンセントの費用
- CD管の本数・太さ・施工費
- ルーター・スイッチングハブ用の電源や収納スペース
- 将来の配線追加に備えた空配管や予備スペース
費用を抑えたい場合も、配管だけは検討する
費用を抑えるために情報分電盤を採用しない場合でも、各部屋へLANケーブルを通すためのCD管や、機器を置く収納スペースまで省略するかは慎重に考えたいところです。
新築時なら配管を用意しやすい一方、入居後に追加しようとすると、壁内の通線や収納の確保が難しくなることがあります。情報分電盤を付けるかどうかだけでなく、将来の配線変更に対応できる計画かどうかを確認してください。
わが家の情報分電盤|2階納戸に設置した12年後の構成
わが家の情報分電盤は、2階納戸の壁面収納内に設置しています。
2013年の入居時から、光回線のONU、ルーター、スイッチングハブ、各部屋へ伸びるLAN配線をここへ集約してきました。12年使った現在も、機器の入れ替えや配線の確認をこの場所だけで行えています。
設置場所|2階納戸の壁面収納
情報分電盤は、生活空間から見えにくい2階納戸の壁面収納内に設置しました。普段は扉を閉めておけるため、リビングや廊下にルーター・配線を出さずに済んでいます。




一方で、情報分電盤は壁面から厚みが出るため、設置場所には収納の奥行きと扉の開閉スペースが必要です。わが家では、納戸内に設置したことで生活動線を妨げず、メンテナンス時だけ扉を開けて作業できるようになりました。
内部に収納している機器
2026年現在、情報分電盤内には次の機器を収納しています。
- 光回線のONU
- NEC Atermの無線LANルーター
- 8ポートのスイッチングハブ
- 各部屋へ配線するためのLAN配線パッチパネル
- 小型の電源タップ
機器を1か所へまとめると、配線の接続先を確認しやすくなります。わが家では、収納扉に換気用スリットを設け、熱がこもりすぎないようにしています。
各部屋へのLAN配線
情報分電盤から、リビング、ダイニング、和室、書斎、寝室などへ有線LANを配線しています。
子ども部屋には、将来の使い方が変わったときに配線を追加できるよう、空配管(CD管)を用意しました。入居後に必要な場所だけLANケーブルを追加できる余地を残したことは、長く住むうえで安心材料になっています。


配線図|情報分電盤を起点に各部屋へ配線
わが家では、回線を情報分電盤へ引き込み、ONU・ルーター・スイッチングハブを経由して各部屋へ配線する構成にしています。
配線を1か所へ集約しておくと、通信トラブルが起きたときに「どの機器・どの配線を確認すればよいか」を切り分けやすくなります。


有線LANを残してよかった場面
Wi-Fi機器の性能は向上していますが、通信の安定性を優先したい機器には有線LANを使っています。
たとえば、テレビやBDレコーダーでの動画視聴、PS5でのオンラインゲーム、書斎のPCなどです。有線LANが必須というわけではありませんが、電波状況や時間帯の影響を受けにくい接続方法を選べる点はメリットです。
情報分電盤と各部屋への配線を新築時に整えておいたことで、Wi-Fiと有線LANを用途ごとに使い分けられるようになりました。


情報分電盤の設置場所|後悔しないための確認ポイント
情報分電盤は、機器と配線をまとめられる便利な設備です。ただし、設置場所を決める際は「見えない場所ならどこでもよい」とは限りません。
収納寸法、放熱、メンテナンス性、Wi-Fiの届き方まで含めて考えることが大切です。
収納寸法|機器だけでなく配線と電源も含めて測る
情報分電盤には、ONU、ルーター、スイッチングハブ、電源タップ、LANケーブルなどが収まります。機器本体の大きさだけでなく、LANケーブルの曲がりやACアダプターの厚みも考慮する必要があります。
わが家では、情報分電盤の厚みと機器・配線のスペースを考え、奥行きに余裕がある納戸の壁面収納を選びました。
「奥行き30cm以上」を一律の基準にするのではなく、採用予定の機器を並べた状態で、扉の開閉や配線の取り回しに余裕があるかを図面で確認するのがおすすめです。
放熱と電源|狭い収納へ機器を詰め込みすぎない
ONU、ルーター、スイッチングハブは動作中に熱を出します。収納内へ設置する場合は、機器の取扱説明書で必要な放熱スペースを確認し、通気性を確保してください。
わが家では、収納扉に換気用スリットを設けています。夏場や機器を増設した後は、触れて極端に熱くなっていないか、通信が不安定になっていないかを確認するようにしています。
また、ONU・ルーター・ハブの電源を取るコンセント数も、新築時に確認しておくと安心です。
メンテナンス性|扉を開けて作業できる位置を選ぶ
情報分電盤は、入居後もまったく触らない設備ではありません。ルーターの再起動、ONUやハブの交換、LANケーブルの抜き差しなどを行う場面があります。
次の点を確認しておくと、後から困りにくくなります。
- 扉を十分に開けられるか
- 機器や配線へ手が届くか
- 脚立が必要な高さになっていないか
- 掃除機や収納物がぶつからないか
Wi-Fi|親機を収納するならアクセスポイントの位置も考える
情報分電盤は配線を集約する場所であり、Wi-Fiを最も届きやすくする場所とは限りません。
親機を収納内へ置く場合は、扉や周囲の障害物、家の中心からの距離によって電波状況が変わります。電波が届きにくい部屋がある場合は、有線LANを活用してアクセスポイントやメッシュWi-Fiのサテライトを配置する方法が有効です。
わが家の結論|2階納戸の収納内設置を選んでよかった理由
わが家では、情報分電盤を2階納戸の壁面収納内に設置しました。
生活空間から機器や配線を隠せること、各部屋へのLAN配線をまとめて管理できること、扉を開ければ機器を確認できることが、この場所を選んだ理由です。
ただし、これはわが家の間取りとネットワーク構成に合った選択です。新築時は「収納内に隠せるか」だけで決めず、配線・電源・放熱・Wi-Fiの設計までまとめて確認してください。
情報分電盤のデメリット|いらないと言われる理由も正直に解説
情報分電盤は、ネットワーク機器と配線を1か所に集約できる便利な設備です。一方で、すべての家庭に必要とはいえません。
ライフスタイルやネット環境への考え方によっては、導入費用をほかの設備に回す選択も十分に合理的です。ここでは、12年使って感じた注意点を率直に紹介します。
初期費用がかかる
情報分電盤の導入には、本体だけでなく、各部屋へのLAN配線、配管、コンセント、施工費などが含まれます。
わが家は2013年当時、約12万円で導入しました。有線LANをあまり使わず、ルーター周りが見えていても気にならない場合は、費用に見合わないと感じるかもしれません。
ただし、新築時に配管やLAN配線を省略すると、入居後に追加する際は壁や天井内の状況によって工事の難易度が上がります。導入しない場合でも、将来の配線追加を見据えて配管だけ確保するかは検討する価値があります。
設置場所と収納スペースが必要になる
情報分電盤は、どこに置いてもよい設備ではありません。
ONU、ルーター、スイッチングハブ、電源タップ、余長のあるLANケーブルまで収めるため、機器本体の寸法だけでなく、配線を曲げる余裕や扉を開けて作業できる空間も必要です。
収納に余裕がない場合や、機器類を見える場所に置いても問題ない場合は、専用の情報分電盤を設けず、テレビボード周辺や収納内にネットワーク機器をまとめる方法もあります。
放熱とメンテナンスを考える必要がある
ルーターやスイッチングハブは常時稼働する機器です。狭い収納に機器を詰め込みすぎると、熱がこもりやすくなります。
また、回線変更、ルーター交換、通信トラブル時には、配線の抜き差しやランプの確認が必要です。普段は見えない場所だからこそ、扉を開けて無理なく作業できる位置を選ぶことが大切です。
入居後の後付けは工事の難易度が上がる
情報分電盤そのものは入居後でも設置できます。ただし、各部屋へ有線LANを通すには、配管の有無や壁・天井内の経路によって工事内容が変わります。
新築時であれば、間取りやコンセント位置とあわせて配線計画を立てやすいのがメリットです。後から「書斎だけ有線LANが欲しい」となりそうな方は、少なくとも配管ルートを確認しておくと安心です。
それでも、わが家が導入してよかった理由
わが家では、ONU・ルーター・スイッチングハブ・各部屋へつながるLAN配線を2階納戸にまとめられたことで、リビング周りに機器や配線を出さずに済んでいます。
通信トラブル時も、まず情報分電盤内のランプやケーブルを確認すればよく、原因を切り分けやすい点も助かっています。
有線LANを使う予定があり、ネットワーク機器を見えない場所へすっきり集約したい家庭なら、費用をかけて導入する価値はあると感じています。
情報分電盤にルーターを収納するとWi-Fiは弱い?
結論からいうと、情報分電盤や収納内にルーターを置いたからといって、必ずWi-Fiが弱くなるわけではありません。
ただし、収納の材質や扉の形状、設置する階、壁の多さ、家の広さによって電波の届き方は変わります。情報分電盤内に親機を集約する場合は、親機だけで家全体をカバーしようとせず、Wi-Fiを使う場所に合わせてアクセスポイントを配置する考え方が大切です。
収納内に親機を置く場合に確認したいこと
ルーターを収納内へ置く場合は、次の点を確認してください。
- 機器の周囲に放熱できる余裕があるか
- 扉や収納の材質が、電波を遮りやすい構造ではないか
- ルーターのアンテナや本体の周囲に、機器や配線を詰め込みすぎていないか
- リビング・寝室・書斎など、Wi-Fiを使う場所で実際に通信できるか
特に、金属製の扉や周囲を機器で囲んだ収納では、電波が届きにくくなる可能性があります。入居後にスマートフォンで各部屋の通信状態を確認し、弱い場所があれば機器の配置を見直すのが確実です。
電波が届きにくい場所は、2台目のWi-Fi機器で補う
有線LANを各部屋へ配線している家なら、情報分電盤に親機をまとめつつ、電波が必要な場所へ2台目のWi-Fi機器を置く方法が取りやすくなります。
たとえば、親機は情報分電盤内に設置し、リビングや2階ホールなど家の中央に近い場所へアクセスポイントを追加する構成です。有線LANでつなげることができれば、電波を中継するだけの構成よりも、通信を安定させやすくなります。
わが家でも、情報分電盤に機器を集約したうえで、Wi-Fi機器を複数配置しています。スマートスピーカーや無線LAN対応の防犯カメラも、現在は大きな不具合なく使えています。
わが家の通信速度の実測結果(2026年2月)
以下は、コミュファ光 1GbpsプランとNEC Aterm WG2600HP4を使用し、平日夜にSpeedtest by Ooklaで測定した結果です。
※通信速度は、回線の混雑状況、測定端末、時間帯、Wi-Fiの接続状態などによって変わります。数値はわが家の測定結果であり、同じ速度を保証するものではありません。
- プロバイダ:コミュファ光(1Gbpsプラン)
- ルーター:NEC Aterm WG2600HP4
- 測定アプリ:Speedtest by Ookla(iOS)
- 時間帯:平日夜(20:00頃)
| 場所 | 下り(Download) | 上り(Upload) | Ping |
|---|---|---|---|
| 情報分電盤付近(2階納戸) | 約920 Mbps | 約890 Mbps | 4 ms |
| リビング(1階) | 約670 Mbps | 約640 Mbps | 6 ms |
| 書斎(2階) | 約810 Mbps | 約780 Mbps | 5 ms |
| 寝室(2階・角部屋) | 約500 Mbps | 約470 Mbps | 8 ms |
わが家では、情報分電盤付近だけでなく、リビング・書斎・寝室でも日常利用に十分な通信速度を確認できています。
この結果から、少なくともわが家の環境では、情報分電盤への収納そのものがWi-Fi利用の大きな支障にはなっていませんでした。ただし、これは間取りや機器配置によって変わるため、設置後に各部屋で確認することをおすすめします。
Wi-Fiが弱いと感じたときの確認順
通信が不安定な部屋がある場合は、すぐにルーターを買い替える前に、次の順で確認すると原因を切り分けやすくなります。
- スマートフォンで、部屋ごとの電波状況と通信速度を確認する
- ルーター周辺の配線や機器を整理し、放熱と電波の通り道を確保する
- Wi-Fi機器の設置場所を、家の中央寄り・見通しのよい場所へ見直す
- 改善しない場所には、有線LAN接続のアクセスポイントや2台目のルーターを追加する
- ゲーム機・テレビ・PCなど固定機器は、有線LAN接続も検討する
情報分電盤は、ネットワーク機器を集約するための設備です。Wi-Fiの届き方まで1台で解決する設備ではないため、有線LANとWi-Fi機器の配置を組み合わせて考えると、後悔しにくくなります。
わが家の2台運用の考え方や、設置場所の工夫は以下の記事で詳しく解説しています。


情報分電盤が必要な人/いらない人
情報分電盤が必要かどうかは、住宅の広さだけでは決まりません。
「有線LANをどこで使いたいか」「ネットワーク機器を見えない場所へまとめたいか」「将来どこまで拡張したいか」を基準に考えると、自分の家庭に合うか判断しやすくなります。
情報分電盤が向いている人
- 新築時に、各部屋へ有線LANを配線したい方
- テレビ、ゲーム機、PC、NAS、防犯カメラなどを安定して接続したい方
- ONU・ルーター・スイッチングハブを1か所に集約したい方
- リビングや書斎に配線・通信機器を出したくない方
- 回線や機器のトラブル時に、配線を確認しやすくしたい方
- 将来、アクセスポイントや有線LAN対応機器を増やす可能性がある方
情報分電盤がなくても困りにくい人
- 現在のWi-Fi環境で、必要な部屋まで十分に電波が届いている方
- 有線LANを使う予定のある機器がほとんどない方
- ルーターや配線が見える場所にあっても気にならない方
- ネットワーク設備よりも、ほかの住宅設備を優先したい方
- 将来的な配線追加の可能性が低い方
ただし、情報分電盤を設置しない場合でも、有線LANを通せる配管だけは新築時に確認しておくと安心です。入居後に必要になったときの選択肢を残しやすくなります。
導入前に確認したい4つのこと
情報分電盤を導入する場合は、見積もりを確認する前に次の4点を整理しておくと、後悔しにくくなります。
- 有線LANを使いたい場所と機器
テレビ、ゲーム機、書斎のPC、防犯カメラ、NASなど、接続したい機器を書き出します。必要なLANポート数を具体化しやすくなります。 - 設置場所と収納の寸法
ONU・ルーター・スイッチングハブ・電源タップ・LANケーブルを収めた状態で、放熱と作業スペースを確保できるか確認します。 - Wi-Fiを使う場所とアクセスポイントの配置
情報分電盤に親機を置く場合は、リビングや寝室など、電波を届けたい場所もあわせて考えます。必要なら、有線LANでつなぐ2台目のWi-Fi機器も検討します。 - 見積もりの内訳
情報分電盤本体、LAN配線、配管、コンセント、施工費がそれぞれ何を含むのかを確認します。「一式」の内容を曖昧にしないことが大切です。
わが家では、有線LANの配線と機器の集約を重視したため、情報分電盤を導入してよかったと感じています。一方で、Wi-Fi中心で配線の見た目も気にならない家庭なら、必須の設備ではありません。
「自分の家で、何をどこにつなぐか」を具体的に考えたうえで選ぶことが、後悔しない判断につながります。
よくある質問(FAQ)
- 情報分電盤はどのタイミングで導入するのがベスト?
-
新築時、または大規模リフォームで壁・天井を開けるタイミングが検討しやすい時期です。各部屋へのLAN配線、配管、収納スペースを間取りとあわせて決められるためです。入居後でも設置はできますが、既存の配管や壁内の状況によって工事内容が変わります。
- 情報分電盤は後付けできる?
-
情報分電盤本体の後付けは可能です。ただし、各部屋へ有線LANを追加するには、既存の配管の有無や配線ルートを確認する必要があります。新築時より工事の選択肢が限られる場合もあるため、まずは施工会社や通信工事業者へ現地確認を依頼するのが確実です。
- 情報分電盤なしでも困らない家は?
-
Wi-Fiが必要な場所まで十分に届き、有線LANを使う機器が少なく、ルーターや配線が見えることも気にならない家庭なら、情報分電盤がなくても困らないケースがあります。一方で、有線LANを複数の部屋で使いたい方や、ネットワーク機器をまとめて管理したい方には向いています。
- 情報分電盤の中にルーターを入れると、Wi-Fiは弱くなる?
-
必ず弱くなるわけではありません。ただし、収納の材質、扉の形状、設置する階、壁の多さ、ルーター周辺の機器配置によって電波の届き方は変わります。電波が弱い場所があれば、有線LAN接続のアクセスポイントや2台目のWi-Fi機器を追加して補う方法があります。
- ネットワーク機器の熱がこもる心配は?
-
あります。ONU、ルーター、スイッチングハブは常時稼働するため、収納内に機器や配線を詰め込みすぎないことが大切です。機器ごとの設置条件を確認し、放熱できる余裕、通気性、扉を開けて配線を確認できる作業スペースを確保してください。
- スマートエアーズなどの全館空調と併用するときの注意点は?
-
情報分電盤の設置位置や配管ルートは、住宅の仕様・間取り・設備計画によって異なります。全館空調を採用する場合は、情報分電盤の収納スペース、配管、点検口、メンテナンス時の作業性を含め、契約前にハウスメーカーへ個別に確認してください。
- 将来、Wi-Fi 7や10Gbps回線へ変更したくなった場合は?
-
将来の高速化では、回線契約だけでなく、LANケーブル、配線器具、スイッチングハブ、ルーター、接続するPCやNASなど、経路全体の対応状況を確認する必要があります。新築時には、将来の機器交換や配線追加ができるよう、配管の余裕と情報分電盤内の空きスペースを確保しておくと安心です。
まとめ|情報分電盤は「有線LANと機器集約を重視する家庭」におすすめ
情報分電盤は、すべての家庭に必須の設備ではありません。
Wi-Fiだけで困らず、有線LANを使う予定も少なく、ルーターや配線が見える場所にあっても気にならない場合は、導入しない選択も合理的です。
一方で、有線LANを各部屋へ配線したい方、ONU・ルーター・スイッチングハブを見えない場所にまとめたい方、将来のネットワーク機器の追加にも備えたい方には、情報分電盤を新築時に検討する価値があります。
- 情報分電盤が必要かどうかは、家の広さよりも有線LANと機器集約の必要性で決まる
- 導入する場合は、機器・配線・電源・放熱・作業スペースまで含めて設置場所を考える
- Wi-Fiの届き方は情報分電盤だけでは決まらず、アクセスポイントの配置も重要
- 新築時に導入しない場合でも、将来に備えてLAN配管のルートを確認しておくと安心
わが家では2013年にトヨタホームで情報分電盤を導入し、12年間使ってきました。ONU、ルーター、スイッチングハブ、各部屋へのLAN配線を2階納戸へまとめられたことで、リビング周りをすっきり保てています。
また、回線やWi-Fiの調子を確認したいときも、まず情報分電盤内を見ればよいため、機器の交換やトラブル時の切り分けがしやすいと感じています。
これから新築やリフォームを予定している方は、「何をどの部屋で有線接続したいか」を先に書き出し、情報分電盤が自分の家庭に必要か判断してみてください。
新築時のLAN配線計画、必要なLANポート数、Wi-Fi機器の配置については、以下の記事で詳しく解説しています。



コメント
コメント一覧 (2件)
はじめまして、ハンクと申します。
現在マイホームを計画中で、宅内ネットワークについて調べていたら、こちらのブログに辿り着きましました。住宅系ブログは数あれど、ネットワーク系でここまで詳しく書かれているブログは大変貴重で、大変勉強になります。日々の更新、楽しみにしています。
ハンク様、はじめまして。
当サイトへお越しいただきありがとうございます。
ご覧いただいた記事が少しでもマイホーム計画の参考になれば幸いです。
コメントをいただけたことは私にとってすごく励みになります。
更新ペースはとても遅いですが、今後ともよろしくお願いいたします。