新築におけるネットワーク配線について

LAN計画
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新築時はTV及びネットワーク回線の各部屋への取り回しを考える必要があります。
情報分電盤の有無やそれの位置、ルーターやその他ネットワーク機器の設置場所等、色々検討をしなければいけません。
スマホが一気に普及したことで、自宅に無線ルーターを導入する方が増えました。
月々のランニングコストは掛かりますが、光ファイバーによるネット回線は安定して速い為、とても便利ですね。

やふ
今回は我が家のネットワーク配線状況をご紹介します。
家を計画されている方は参考にしていただければ幸いです。
この記事はこんな方にお勧め

新築を計画されている方
LANを計画されている方
動画をたくさんを観られる方
PCやPS4でオンラインゲームをされる方
目次

Local Area Network – LANとは

LANとは「Local Area Network」つまり「同一の敷地またはや建物内等に構築されたネットワーク」です。LANは多くのPC同士を接続するため、研究機関や一般オフィスを中心に普及が進みました。

やがてインターネットが普及すると「LANとインターネットをどう接続するか?」という問題が発生しました。
そこで、「LANはLANとして従来通りに使い、どの端末からもインターネットを利用することができ、なおかつLAN内の情報がインターネット上に漏洩しないようセキュリティを施す」という目的で普及したのが機能を持つルーター(有線ルーター)ですが普及しました。
インターネットはルーターに接続され、ルーターを中心に各端末をLANで結びます。ルーターは各端末とインターネットの中継役を果たし、外部からの不正なアクセスを遮断する役割も持っています。

引用元:https://www2.elecom.co.jp/network/wireless-lan/column/wifi_column/vol03/

私がLANに初めて触れたのは20年以上前の学生時代になります。
教室内のPCが10メガビットまたは100メガビットのLANで繋がっていました。
当時は10メガビットでも十分に快適で(インターネットがアナログ28.8KbpsまたはISDN64Kbpsの時代)フロッピーを使わなくてもファイルの受け渡しが出来るということにとても感動した記憶があります。
現在は当たり前のようにインターネットも1ギガが普通となり凄い時代になったものだなと感じます。

有線LAN

読んで字のごとく有線仕様のLANです。
有線LANであれば、LANケーブルを繋げるだけで、簡単に通信を行うことが出来ます。
また、無線LANに比べ、ノイズに強く安定した通信が出来ます。
電波が出ている訳ではないのでただ乗り等の心配がなくセキュリティが高いです。

デメリットは特にありませんが、敢えて言うなら配線の取り回しでしょうか。
見た目をすっきりさせるには事前に配線計画を行う必要があります。
単にケーブルを這わせただけでは見た目が悪く、ケーブルに足を引っ掛け転んでしまうという危険性もあります。
以上より、配線を綺麗に目立たせないようにする工夫が必要になってきます。

有線LANの歴史

HUB(ハブ)について

HUB(ハブ)はネットワーク対応の端末機器をLANケーブルで接続して有線LANを構成するための集線装置です。
有線LANを使用する際、HUBは必須アイテムですが、安定動作と速度で定評のあるネットギア製のものをお勧めします。

やふ
私の会社でも使用しているメーカーで、大量の負荷が掛かっても安定して通信してくれます。
金属筐体というところも放熱面で有利ですね。
何台か使用していますが、トラブルは皆無です。
家庭用の場合、5ポートのものがお勧めです。

無線LAN

無線LANの世界的標準規格は「IEEE 802.11」といいます。
正確にいうと「IEEE 802.11という通信規格を採用した無線LAN機器を製造するメーカーの業界団体が『Wi-Fi』という共通規格を作り、Wi-Fiが無線LANの世界的標準となった。そのWi-Fiの採用している通信規格がIEEE 802.11である」ということです。

最初に世界的に普及したのは1999年に策定されたIEEE 802.11bという規格でした。これは現在も広く使用されている2.4GHz帯を利用し、規格上の最大速度は11Mbps(または22Mbps)となっています。
これに続き、同じく2.4GHz帯を使用する11g(最大54Mbps)、11n (最大600Mbps)という規格が発表されました。また、11bと一緒に発表された5GHz帯を使用する11a (最大54Mbps)という規格もあります。

現在市販されている無線ルーターには「IEEE 802.11a/b/g/n」といった表記が見られますが、それは「IEEE 802.11の規格のうち、どれとどれに対応しているか」を示しています。

なお、2014年1月に新しい規格「IEEE 802.11ac」が策定されました。11acはアンテナ数や変調方式にいろいろな選択肢がありますが、最大速度は433Mbps~6.93Gbpsとなっています。

引用元:https://www2.elecom.co.jp/network/wireless-lan/column/wifi_column/vol03/

無線LANはスマホの普及により一気に広まりました。
20年前の無線LANというと、機器費用が高く、途中で頻繁に切れたり安定して使用出来なかった記憶があります。(当然スピードも遅かったです)
今時の無線LANはとてもハイスピードかつ安定した通信が出来、回線に関して特に拘りのない方は全て無線LANで良い程です。
ただ、動画やゲームの場合、状況によっては回線が不安定になるため、可能な限りは有線LANをお勧めします。

参考:無線LANの歴史

我が家のネットワーク状況

我が家では2階納戸に情報分電盤を配置し、光ファイバー(ネット、TV)をそこへ引き込み、各部屋へ通しています。
情報分電盤はケーブルを一箇所にまとめることが出来るので、将来、ケーブルのメンテナンスが非常に楽になります。
LANケーブルは2013年当時、安価であったカテゴリー5eを選定しました。

LANケーブルのカテゴリー種類
引用元:http://qa.elecom.co.jp/faq_detail.html?category=&id=3485

2020年8月現在においても、最大で1Gbpsの速度が出せるカテゴリー5e以上のものを選んでおけば特に問題は無いですね。
予算に余裕があれば10Gに対応してノイズにも強いカテゴリー7以上のものを推奨です。

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プロバイダ

コミュファ光ロゴ
プロバイダはコミュファを使用しており、ネット・TV・電話の全てをまとめて利用しています。

コミュファに乗り換えてから10年以上が経ちますが、非常に安定した回線でトラブルになったことは一度もありません。

コミュファ公式:https://www.commufa.jp/

コミュファ光は安定した速さと安さが魅力です。
1ギガプラン+光電話+光TVで利用しています。

ネットワーク配線先

ネットワークの配線先は、
1階はリビングとダイニングの2箇所となります。
2階は書斎と寝室の2箇所となります。

1階の和室と2階の子ども部屋については、空配管(CD管)を通してあり、将来必要に応じて配線をするつもりです。
子ども部屋は余程のことが無い限り無線LANで問題ないと思っています。

1階

リビング

リビングの無線ルーター

LANはリビングにPCを置かなければ特に必要のないものと思われがちですが、最近のテレビやレコーダーはネットワークを使用するものが多く、LAN接続が推奨されます。
LAN接続が無くても使用上問題はありませんが、機器の性能をフルに発揮するにはLAN接続は必須と感じます。
また、1階に無線LAN用として中継器用の無線ルーター(ブリッジモードを置くことで、無線LANの強化が図れます。
なお、この無線ルーターは有線LANで接続します。

ダイニング


ダイニングには嫁さん用にノートPCを置いている為、ダイニングにも有線LANを導入しています。

2階

2階は寝室と書斎にネットワーク配線をしています。

寝室

就寝時にテレビが見られれば良いかなと思って設置です。
昨年ようやくテレビの壁掛化を実現しました。

寝室の壁掛けテレビ

我が家は寝室に40型のテレビを設置しており、DLNAにて1階リビングにあるレコーダーに撮り溜めた番組を観るためにLAN配線は必須でした。
テレビだけ(地デジ等)を見る分にはネットワークは不要ですが、DLNAの場合、安定した回線が必要な為、有線LANは必須となります。

このDLNA機能は、別の部屋のレコーダに録画した動画を見にいける機能で、レコーダーの無い部屋からでも、テレビがネットワークさえに繋がっていれば、レコーダーに録画した動画が閲覧出来るというものです。

やふ
DLNAでの動画視聴は快適すぎるため、もう手放せません\(^o^)/

また、寝室に設置しているテレビは2010年製とかなり古いですが、Chromecastを装備しているため、最新のテレビに負けず劣らず機能がパワーアップしています。
AbemaTV等のネットワーク放送が視聴できるため、有線LANの安定性には重宝しております。

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子ども部屋

空配管コンセント

子ども部屋には将来、必要に応じてLAN配線が出来るよう、空配管(CD管)を設けました。
配線をする場合、通線器なるものを使用すると非常に簡単に配管を通せます。
むしろこの通線器がないとケーブルは配管内を通せないです。
(ケーブルの先にビニールテープをくくり付け、それを掃除機で吸って引っ張るという荒業は別にありますが)

書斎

新築計画時、自分用の書斎は絶対欲しいと思っていました。
広さは3.6帖ですが、大きな机と椅子、そして本棚と防湿庫(カメラ保管用)を置いてもまだスペースに余裕があり、結果としてとても満足しています。

書斎のMSI32インチモニタ

書斎ではデスクトップ2台とノートPC1台を稼働させています。
PCでの用途は動画鑑賞、動画・写真編集、テレビ視聴といったところですが、同部屋ではPS4でオンラインゲームをしていますので、有線LANは確実に必要でした。
NASもこの部屋に設置しています。

コンセントタイプのLANポートは独立2ポート導入しました。1ポート目はHUBを介しPC及びPS4等その他へ、2ポート目をNAS専用ポートとしています。

机上の5ポートスイッチングHUBです。
モニタ裏に隠しています。
NETGEARスイッチングHUB
青色の箱がHUBになりますが、NETGEAR製のものを使用しています。
HUBは意外と発熱します。
このHUBは金属筐体の為、放熱性にも優れておりとても安定して動作をするのでお勧めです。

PS4本体もモニタ裏にひっそりと設置しています。
電源ON・OFFはスティックで出来る為、手が届かなくても問題ありません。
ディスク交換が面倒な為、ゲームタイトルは全てDL専用のものにしています。

PS4Pro

やふ
本体に触れる必要が無い為、快適にゲームがプレイ出来ています。

ソニー・インタラクティブエンタテインメント
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NASの設置

NASは筐体が大きく情報分電盤に入らない為、PS4同様、モニタ裏に隠れるように設置しています。

先日までシンプルNAS BOX PLUS+ CSS35NASPに1台の2TBHDDを入れ使用していましたが、とうとう壊れてしまいました。

代替機としてSynologyのDiskStation DS220+を購入しました。

こちらはハードディスクが2個まで搭載可能です。
また、CPUとRAMがハイスペックなものになっており耐久性も高いです。

このスペックはSOHO向けの仕様であり、ホーム用のものより少し値は張りますが、長い間使用したいため、こちらを購入しました。

また、こちらのNASはディスクレスタイプですので別途ハードディスクの準備が必要となります。
ディスクレスタイプのメリットとしては、好きなメーカー・容量のハードディスクを載せられることです。
WD製2TB×2個のRAID1で運用しています。

PCの内蔵HDD(6TB)をメインストレージ(ファイル保管用HDD)とし、そこから写真・動画ファイルのみをこちらのNASにコピーしれバックアップを取っています。

ファイル運用

NASでは主に自分や家族が撮影した写真及び動画を保管しています。
動画は4Kを取り扱ったりするので当然容量が大きくなりますが、写真においてもRAW画像で保存しているため1ファイル100MB近くとかなりの容量となっています。

プリンタ(インクジェット)

EPSON EP-882AB

プリンタはインクジェットプリンタを設置しています。
前機種(EP-806AB)は無線LANで接続していたのですが、現機種(EP-882AB)は有線LANで接続しています。
というのも、無線LANの場合、機種との相性が悪かったのかは不明ですが、PCから印刷を掛けても反応せず印刷出来ないことが度々ありました。
有線LANにしてからはその現象が発生しなくなったため、無線LANが原因と考え、現在使用の機種でも有線LANで接続しています。
プリントは主に写真が多いです。過去に互換インクを使用したのですが、インク詰まりを頻繁に起こし、最終的にはカートリッジが認識しなくなることがあったため、それ以来純正インクのみを使用しています。
確かに純正インクは高いのですが(モデルチェンジの度に高くなっている!?)、安定動作という意味では安心出来ます。
結果として機器が壊れるまでの寿命は純正インクでの使用が一番長持ちでした。

写真印刷にはEPSONのクリスピア用紙を使用しています。
印刷はとても綺麗で耐久性も高いです。
過去の写真(10年前)の色褪せは全くなく、今でも良好なコンディションです。

無線ルータの配置

無線LANは非常に便利ですが、電波が弱かったり不安定では意味がありません。
安定した電波を受信するためにも、無線ルーターの設置位置は考える必要があります。

設置場所

1階・・・テレビボードの中に無線LAN用として設置しています。
2階・・・納戸の情報分電盤内に設置しています。

電波強度

1階、2階ともに概ね問題ありません。
ある一定の近い距離(10m程度)であれば、例え情報分電盤内やテレビボード内の遮られた場所であっても電波強度の低下はみられませんでした。
無線ルーターが2階だけの時と比べて、1階からも無線LANの電波が飛んできますので、家中どの場所にいても常にアンテナは最大の状態をキープ出来ています。

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テレビ配線

テレビ配線は後から工事となると面倒ですので、ネット回線と違い空配管にはせず、新築当初から必要とする部屋に導入しました。
1階はリビング、和室に、そして2階は寝室、書斎、子供部屋×2に導入しています。
将来的にテレビを設置するだろうという部屋に配線しております。

まとめ

新築時にネットワーク及びTVの配線を計画することはとても重要です。
DLNAでの動画視聴やオンラインゲームを多くされる方は、回線の安定化を図る為に有線LAN必須ですね。

ゲーム仲間で無線LANの方がいますが、頻繁に落ちています。
またゲームパッチ等のファイルをダウンロードする際も速度が速くなったり遅くなったりとやや安定性に欠けるようです。

どうしても有線LANの施工が難しい場合は、無線LANを1階2階ともにルータを置くようにし、回線の安定化を図るのがベストです。

・新築時、配線計画をしっかりと練る
・LANケーブルは必ずカテゴリー5e以上のものを使用する
情報分電盤はメンテナンスが楽になり、とても便利
・DLNAでの動画視聴やオンラインゲームをされる方は有線LANを推奨
・無線LANでも高速であれば大きな問題ないが、不安定になるリスクがある
・無線LANルーターは各フロアに設置すると、電波が安定する
・将来的に配線する可能性のある部屋には空配管(CD管)を通しておく
・ネットワーク対応プリンタは有線LAN推奨
・TV配線は新築時に計画・配線しておく

これからさらなる高速な回線が求められる時代がくるため、それに備える必要があります。
特に情報分電盤を利用すれば、将来的にLANケーブルを張り替えることになっても、メンテが楽ですのでお勧めします。

やふ
最後までお読みいただきありがとうございました(^^)/

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