新築時、コンセントの数や配置で頭を悩ませる方は多いのではないでしょうか?「数が多すぎると費用がかさむし、少なすぎると使い勝手が悪い…」そう感じている方もいらっしゃるかもしれませんね。
この記事では、わが家のコンセント配置を部屋ごとに詳しく紹介し、実際の使い勝手を正直にお伝えします。
- コンセントの種類を知りたい
- 新築を考えていて、コンセントの数や配置に悩んでいる
- 実際の使用例から、最適なコンセント計画のヒントを得たい
コンセントの種類を知ろう
コンセントの種類と聞くとプラグの形状や電圧を思い浮かべるかもしれませんが、ここでは「ノーマル電源のみ」なのか、それとも「LANケーブルやテレビアンテナなどの機能も付いているか」という違いについてご紹介します。
ノーマルタイプ

これが最も一般的なコンセントです。2口タイプが主流ですが、3口タイプもあります。
空配管タイプ

コンセントカバーを外した状態です。将来的にLANケーブルなどを通せるように、あらかじめ空の配管(CD管)を設けておくタイプです。上の写真のオレンジ色の配管がCD管です。
わが家では子供部屋と和室に1箇所ずつ設置しました。写真のものはアンテナ端子も付いています。必要であればLANケーブルを通す予定ですが、無線LANが発達した現在では、よほどのことがない限り不要かもしれません。

マルチメディアコンセント

電源、テレビ、ネットワーク、電話といった機能を一つにまとめたコンセントです。全てこのコンセントに集約されるため、部屋の配線がスッキリするのが特徴です。

[マルチメディア]コンセントとは、各部屋でインターネット、テレビ、電話を利用するためのコンセントです。1ヵ所からまとめて配線できるので、あちこちにコードやケーブルが目立つことなく、お部屋の美観を損ねません。
参考:https://www2.panasonic.biz/ls/densetsu/haisen/internet/product/multimedia_socket.html

わが家のコンセント配置と使い勝手(1階)
玄関

玄関にはノーマルタイプの2口コンセントを1個設置しました。夏場は電気式の殺虫剤(ベープマットなど)を置いたり、庭用のバリカンなどを充電したりと、意外にも重宝しています。
玄関には1箇所コンセントがあった方が便利です。なるべく目立たない位置への設置がおすすめです。
リビング

リビングにテレビを置く場合、その背面にはマルチメディアコンセントの設置を強くおすすめします。
有線LANポートがあれば、テレビやレコーダーなどをネットワークに繋げ、様々なサービスを利用できます。最近のテレビは無線LAN内蔵のものも増えましたが、動画視聴であれば安定性を考慮すると有線LANが断然おすすめです。
有線LANをまとめる
わが家では、リビングでテレビとレコーダー、ウェブカメラの3台をネットワークに繋いでいます

テレビボード内に無線ルーターをブリッジモードで設置し、ネットワーク機器はそのルーターのLANポートに接続しています。無線ルーターがハブの役割をするので、テレビボードの外に出るLANケーブルは1本で済み、見た目もすっきりします。
電源ケーブルをまとめる工夫
電源ケーブルもLANケーブルと同様に、テレビボード内に電源タップを設置し、そこに各機器の電源ケーブルを集約しています。下図のように、タップの電源ケーブルのみをテレビボードの外に出してコンセントへ接続しています。


これにより、テレビボードの外に出ている電源ケーブルはテレビと電源タップの2本だけになり、コンセント周りがかなりすっきりしました。

テレビ裏にはマルチメディアコンセントのすぐ左側にノーマル2口+増設2口(合計4口)のコンセントを設置しましたが、電源タップに集約した結果、4口分がまるまる余ってしまいました。マルチメディアコンセントにも電源コネクタは2口分あるため、テレビと電源タップの2つで事足りたのです。
わが家の場合、テレビ裏はマルチメディアコンセント1個あれば十分でした。 電源タップを使用してケーブル類をまとめるのであれば、テレビ裏はマルチメディアコンセント1個で問題ありません。
物入の電源
リビングの物入には掃除機を収納しており、充電できるようにノーマルコンセントを1個設置しています。
・テレビボード内に電源タップやスイッチングハブを入れ、ケーブルをまとめましょう。
・物入にコンセントが1個あると、掃除機の充電などに便利です。

和室

和室にマルチメディアコンセントを設置した理由は、将来的に寝起きする生活になった場合、テレビとインターネットが必要だと感じたからです。
現在の和室のコンセントは、加湿器やサーキュレーターの接続に使用しています。
和室奥中央のコンセントは現在使う機会がありませんが、来客が宿泊される際に簡易的な暖房器具を使う場合は必要になるかもしれません。
和室は必要最小限のコンセント配置で十分です。必要に応じてマルチメディアコンセントの設置を検討しましょう。
ダイニング


ダイニングのカウンターにはノートPCを設置しており、有線LANで接続しています。カウンター上でテレビやネット動画を視聴できるため非常に便利です。回線の安定化のため、有線LAN接続にしています。
ダイニングテーブル下のコンセントは、鍋料理などでホットプレートを使用する場合に必須ですね。
ホットプレートで鍋料理をされる場合は、ダイニングテーブル周りに1つノーマルコンセントの設置を検討しましょう。
キッチン

キッチンは様々な家電を設置するため、コンセントは比較的多くなります。必要な家電の差し込み口があれば問題ありません。


わが家では、炊飯器、電子レンジ、トースター、ポットの4種類の家電を設置しています。
洗面所

洗面所では洗濯機、除湿器、サーキュレーターを使用しているため、これらのコンセントがあれば問題ありません。
わが家はLIXILの洗面台(規格品)のためコンセントは付属していましたが、オリジナル洗面台(造作)の場合は、コンセントの設置を忘れないようにしてください。
階段ホール(1階)

ホールのコンセントは掃除機をかけることを想定して1箇所設置しましたが、スティックタイプの掃除機に替えてからは全く使わなくなりました。
スティックタイプの掃除機を使用している場合、費用削減のため、ホールのコンセントは無くしても良いかもしれませんね。
わが家のコンセント配置と使い勝手(2階)
寝室

5箇所にノーマルコンセントを設置していますが、全て使用しています。寝室は扇風機や空気清浄機などの家電や、スマホ・タブレットの充電など、意外と電源を使う機会が多い場所です。
WIC・納戸

WIC(ウォークインクローゼット)と納戸にもノーマルコンセントを1箇所ずつ設置しました。現時点で使用予定はありませんが、1箇所はあった方が良いでしょう。情報分電盤は納戸に設置しています。
書斎

書斎はPCやゲーム機などマルチメディア機器が多くあるため、コンセント配置には特に気を遣いました。

マルチメディアコンセントの設置はもちろんのこと、LANポートは2個設けてあります。これはPC用とゲーム機用を分けたかったからです。LANポート2個+テレビアンテナの場合の費用は11,100円と少し高くなります。
PCの方は、PC2台、プリンター1台、NAS1台をスイッチングハブに繋いでいます。

PS5は書斎のスイッチングハブを通さず、ダイレクトにマルチメディアコンセントのLANポートに挿しています。気休め程度かもしれませんが、PCと別々にすることでPING速度が安定すると思い、そのように繋いでいます。
子供部屋

基本の設計として、将来的に仕切り壁を作った際にコンセントが各部屋4箇所になるようにしました(エアコン用のコンセントは除く)。そのうち1個をマルチメディアコンセントにしました。
上図のように、将来的に壁を作る際、電源コンセントを簡単に引けるように1箇所コンセントを設けておくと後々楽です。
子供部屋には、将来的にLANケーブルなどを通せるように空配管を作っておくと後々の配線が楽になります。有線LANが不要であれば、空配管のままで済みます。
階段ホール(2階)

1階ホールと同じく、スティックタイプの掃除機を使用しているため、このコンセントも使用していません。
その他(屋外コンセント)
屋外
100V電源の2口コンセントを玄関近くのリビング外に設置しました。主に外構のスポットライトへの電源供給で使用しています。
その他、高圧洗浄機や、屋外でBBQをする際のホットプレートや扇風機など、様々な場面で役立っています。
まとめ:新築コンセント計画のポイント
新築におけるコンセント計画は、住み始めてからの快適さに大きく影響します。以下のポイントを参考に、ご自身のライフスタイルに合った計画を立てましょう。
- 各部屋の四隅に1箇所ずつコンセントがあると何かと便利です。
- テレビやPCを配置する部屋はマルチメディアコンセントを設置し、見た目をスッキリさせましょう。
- 将来的にテレビやPCを設置する予定がある場合は、空配管(CD管)を設置しておくのがおすすめです。
- スティックタイプの掃除機を使用する場合、1階・2階ホールのコンセントは不要になることもあります。
- 物入にコンセントを設置しておくと、スティックタイプの掃除機の充電に便利です。
コンセントは1箇所増えるだけでも費用がかかります。ノーマルタイプで1個あたり2,000円程度ですが、数が増えるとそれなりの金額になるでしょう。
実際に使用する電化製品の台数や、将来的に設置予定のものを含め、どれだけコンセントが必要になるかをある程度把握した上で、数を決めると良いですね。
特にテレビやレコーダーを置くであろうリビングには注意が必要です。電源タップを上手に活用すれば、意外とコンセント口が少なくても足りてしまうこともあります。
今回は、わが家のコンセント配置と数について、実際の使い勝手をご紹介しました。この記事が、これから家を計画されている方々の参考になれば幸いです。




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