家づくりの際、和室を作るかどうかは本当に悩みませんか?かつて和室といえば、LDKから独立した空間で、来客用として使われることが多かったですよね。しかし、これではせっかく作ったのに、全く使わない部屋になってしまう可能性もあります。
今回は、そんな新築の和室について、「本当に必要なのか?」という疑問に、メリット・デメリットを踏まえ、私が思ったことをご紹介します。

和室の使用目的
まずは和室をどう使いたいか、その目的を考えてみましょう。
- 休憩用
- 赤ちゃん用
- 子供の遊びスペース
- 家事スペース
- 客間
- 仏間
和室の目的として、上記の6項目が挙げられます。特に、赤ちゃんのお世話や子どもの遊びスペース、家事スペースとして活用できるのは大きなメリットです。
これら上記の目的(特に上4つ)のいずれかに当てはまる方は、和室の設置を検討してみることをおすすめします。我が家の場合も、「休憩用」「赤ちゃん用」「子どもの遊びスペース」「家事スペース」「客間」と5つもの目的が当てはまりました。そのため、我が家には和室が必要だと判断しました。

和室の必要性
次に、和室を設ける際に理解しておくべきメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット
- いろいろな用途に使える(汎用性が高い)
- 襖(または戸)を閉めれば独立した空間にできる(プライベートな空間)
- 横になってくつろげる(布団を敷ける)
- 押し入れを作れる(収納が広く取れる)
- 湿度を調節してくれる(畳、土壁の場合)
デメリット
- 手入れが大変(襖、障子、畳がある場合、定期的なメンテナンスが必要)
- ダニやカビの発生リスクがある(畳は隙間が多く湿気を吸収するため)
- 家具を置くのには向いていない
- 畳を汚してしまった場合の掃除が大変(小さな子どもやペットがいる家庭であれば特に注意が必要)
デメリットの項目だけを見ると、管理が大変そうだと感じるかもしれません。しかし、襖や障子、い草の畳といった昔ながらの素材を避けることで、メンテナンスの手間は大幅に軽減できます。

メンテナンスを減らす工夫
おすすめの和室構成としては、襖や障子の採用は避け、畳をい草のものではなく和紙畳にすることです。さらに、押し入れも洋風収納にするのが良いでしょう。
そうすることで、メンテナンスがぐっと楽になる和室が完成します。この場合、和室のメリットを最大限に享受できるため、特別な理由がない限り、上記仕様での和室作りをおすすめします。
わが家の和室
参考までに、我が家の和室を紹介します。
我が家の和室はリビングのすぐ横に隣接しています。和室の戸を全開放すればリビングと続きの空間となり、とても開放感があります。

下写真のように戸を閉め切ることでプライベートな独立した空間とすることも可能です。

こだわりポイント
わが家の和室のこだわりポイントは下記の5項目です。
- ダウンライト
- 琉球畳風のフチなし半畳タタミ
- 収納たっぷり(2か所)
- 吊収納下のFIX窓からの景観
- 雛人形が置けるスペース
和室にダウンライトは合う?
和室だからといって、照明を和風にこだわる必要はありません。我が家はLDKが全てダウンライトなので、和室もダウンライトにしました。
結果として、和室の照明に全く違和感はなく、LDKとの統一感も生まれてよかったと感じています。
おすすめの琉球畳風フチなし半畳タタミ

我が家では、ダイケンの健やか畳(和紙畳・本間)を採用しています。
い草の畳と違い、独特の香りがありません。そのため、香りに敏感な方でも安心して過ごせます。また、和紙畳は耐久性が高く、基本的にメンテナンスフリーで、お手入れも簡単です。表面が経年劣化した場合でも、裏返すことで再びきれいな面が使えます。
2箇所ある広い収納
収納は押し入れではなく、洋風収納としています。幅と奥行きを十分に確保した大容量の収納は、非常に便利です。
1箇所は吊り収納にハンガーパイプを設けました。主に普段着のクローゼットとして使っています。

もう1箇所は、反対側に位置します。奥行き部分が一部階段下収納になっているため、かなり奥行きがあり、梱包サイズの大きい雛人形や子どもたちのおもちゃをゆったりと収納できています。



和の効果を高めた空間
吊り収納とその下のFIX窓は、我が家のお気に入りポイントの一つです。


外の植栽にスポットライトを当て、その様子をFIX窓を通してみることができます。その部分は和の効果を高めた空間となっており、旅館のような趣になるのでとても気に入っています。
このように、細部にまでこだわった我が家の和室は、落ち着きと安らぎを与えてくれるお気に入りの空間です。少しでも和室の魅力が伝われば幸いです。

まとめ
和室の主な使用用途は以下の通りです。
- 休憩用
- 赤ちゃん用
- 子供の遊びスペース
- 家事スペース
- 客間
- 仏間
上記の使用用途(特に上から4項目)に一つでも当てはまる方は、積極的に畳のあるスペース(和室)の設置を検討してみましょう。
**結論として、和室の設置に迷っているなら、LDKに隣接した形で設けることを強くおすすめします。**多くの方にとって、上記の使用目的のいずれかには当てはまるのではないでしょうか。
和室を設ける場合は、汎用性やメンテナンス性を高めるために、以下の点を検討しましょう。
- LDKに隣接した空間にする: 普段使いしやすく、来客時にも対応しやすいです。
- 「和」にこだわりすぎない: 照明や収納など、LDKと統一感のあるデザインにすることで、空間が広く見えます。
- メンテナンスが簡単な素材を採用する: 和紙畳など、手入れの手間が少ない素材を選びましょう。
客間としてだけ考えると、スペースやコストが見合わないと不安になるかもしれません。しかし、リビング続きの和室であれば汎用性が高く、十分なメリットを得られます。積極的に検討したいスペースですね。
ただし、限られたスペースの中で和室を作ると、リビングやその他のスペースが狭くなってしまう可能性もあります。ここは注意が必要です。後から和室を追加して全体の間取りを調整するのではなく、最初から和室を間取りに組み込み、最終的な予算と相談しながら検討するようにしましょう。


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