「トヨタホームの上棟ってどういう流れ?」「本当に1日で家が建つの?」
そんな疑問を持つ方に向けて、実際に私が体験した上棟の様子と、ユニット工法ならではのメリット・注意点を詳しくお伝えします。
トヨタホームとは?

トヨタホームは、トヨタグループの住宅メーカーで、鉄骨ラーメン構造とユニット工法を組み合わせた高品質住宅を提供しています。主に愛知県春日井市の自社工場でユニットを製造し、現地では短時間で組み上げることが可能です。高精度な製造体制により、品質のばらつきが少なく、長期にわたる耐久性を誇ります。
また、住宅の構造や設備が工場で一括して製造されるため、気密性や断熱性などの性能にも優れ、長期優良住宅にも対応しやすいのが特長です。
トヨタホームの上棟とは
トヨタホームの上棟は、他の木造住宅と異なり、「現地で一から組み立てる」のではなく、「工場で85%以上を完成させ、現場で組み立てる」ユニット工法が採用されています。
工場では、ライン作業によって各工程の専門スタッフが精密に組み立てを行い、鉄骨ユニットは防錆処理が施された状態で搬出されます。セキスイハイムも同様の工法を採用していますが、トヨタホームは特に鉄骨ユニットの精度に定評があります。
そのため、現場では「組み立てる」よりも「据え付ける」といった表現のほうがしっくりくるほど、完成度の高い状態でユニットが届きます。
参考リンク: トヨタホーム公式サイト|工場生産の家づくり
上棟当日の流れ
上棟当日は、愛知県春日井市のトヨタホーム工場から大型トレーラーで運ばれたユニットが、現地でクレーンにより順番に積み上げられます。
午前9時に作業がスタートし、夕方には屋根仕舞(構造体の防水処理)まで完了します。施工スピードの早さに驚かれる方も多く、まるで積み木のように次々と家の形が出来上がっていく様子は圧巻です。
輸送中のユニットは厚手のシートでしっかり保護されており、汚れや傷を防ぎながら現地へ届けられます。
見学中は、ヘルメットと安全靴の着用が推奨される場合がありますので、事前に営業担当へ確認しておくと安心です。
ユニット工法のメリット
天候の影響を受けにくい
ユニットは工場内で完成しているため、現地での作業時間が短く、急な雨や風の影響をほとんど受けません。施工当日も、朝から夕方までのわずか数時間で屋根仕舞まで終わるため、上棟直後の悪天候にも耐えられる状態になります。
納期が短い
従来の木造住宅よりも工程が効率化されており、上棟から引き渡しまでの期間はおおよそ2ヶ月~2ヶ月半程度と非常にスピーディです。筆者の場合は、5月に契約、9月中旬に上棟、11月下旬に引き渡しでした。
また、天候による遅延リスクも最小限に抑えられるため、スケジュール管理がしやすい点も魅力です。
高品質で精度の高い施工
各ユニットは春日井市のトヨタホーム工場で製造され、熟練の技術者がライン作業で正確に仕上げています。そのため、現場ごとの品質のばらつきが少なく、気密性・断熱性・防水性など、住宅性能が非常に高いレベルで安定しています。
また、建物全体の構造精度が高いため、建付けの不具合やクロスのひび割れなども発生しにくくなっています。
セキュリティ面の安心感
上棟作業が終わると、玄関ドアにはしっかりとした鍵が取り付けられ、関係者以外が家の中に入れないよう管理されます。防犯意識が高く、上棟当日以降の盗難リスクも最小限に抑えられています。
また、屋根・外壁がほぼ完成した状態で据え付けられるため、建物内部の資材が雨風にさらされにくく、品質保持の面でも安心です。
差し入れは必要?
営業担当者からは「差し入れは不要」と案内されることが多いですが、気持ちの面でも冷たい飲み物などを用意すると喜ばれます。筆者は9月中旬の暑い日だったため、箱買いした冷たいお茶とコーヒーをクーラーボックスに入れて持参しました。
人数分を事前に把握し、ゴミ袋や紙コップなども用意しておくとスマートです。
上棟見学のすすめ
上棟(じょうとう)は、家づくりの中でもっともダイナミックで感動的な瞬間のひとつ。
柱や梁が次々に組み上がり、わずか一日で「家のかたち」が立ち上がる様子は圧巻です。
施主にとっても、我が家の成長を肌で感じられる貴重な機会。見学のポイントや注意点を踏まえて、上棟をしっかり楽しみましょう。

私の家では、2013年9月14日にトヨタホームの上棟(据え付け)が行われました。
その様子を詳しくご紹介します。
- トレーラーで運ばれたユニットが現場に到着
- 輸送中は厚手のシートで完全保護されていました
- 鉄骨ユニットが次々と吊り上げられ、まるで積み木のように組み上がっていきます
- 正確無比な動きに見惚れるほど
- わずか6~7時間で屋根まで仕上がり
- ドアも施錠され、セキュリティ面でも安心
クレーンでユニットが宙を舞う様子はまさに圧巻。住宅の購入を検討している方は、ぜひ一度見学することをおすすめします。現地での作業を間近で見ると、トヨタホームの品質や施工力の高さがより実感できるはずです。
上棟作業は平日に行われることが多いため、都合がつく方は会社を休んででも立ち会う価値があります。
三脚でカメラを固定し、工程を記録しておくと、貴重な記念にもなります。動画撮影することで後日家族と楽しむこともできますし、SNSなどで情報発信する際の素材にもなります。
見学時の注意点
上棟見学をする際は、安全第一が基本です。特にクレーン作業中は、吊り荷の下に入らない、作業エリアに近づかないといったルールを守りましょう。
また、当日はヘルメットと安全靴の着用が推奨される場合があります。事前に営業担当や現場監督へ確認しておくと安心です。見学スペースは限られていることもあるため、子ども連れでの見学は十分な注意が必要です。
気温や天候にも配慮し、帽子や日焼け止め、防寒具なども用意しておくと快適に見学できます。
建築中に撮影しておいて良かったポイント
建築中の写真や動画は、後から振り返る上でも非常に価値があります。特に以下のポイントは撮影しておいてよかったと感じました。
- 壁の中の配線・配管の位置:将来リフォームやDIYを行う際に大変役立ちます。
- 断熱材の施工状況:しっかりと施工されているかの確認ができます。
- 防水処理(屋根・外壁)の工程:見えなくなる部分だからこそ、記録を残しておくと安心です。
- 床下や天井裏の構造:完成後は見えない部分も、今だけの貴重なショットになります。


スマートフォンでも十分ですが、ブレの少ない三脚を使った撮影や、タイムラプス機能を活用した記録もおすすめです。

ユニット工法と長期優良住宅との関係
トヨタホームの鉄骨ユニット工法は、長期優良住宅の認定基準にも対応しています。耐震性・劣化対策・省エネルギー性能・維持管理のしやすさなどの評価項目を高い水準で満たしており、資産価値の維持にも有利です。
構造計算書や工場製造時の検査記録も整備されているため、将来的なリフォームや売却時にも信頼されやすい住宅と言えます。
また、性能評価が明確であるため、住宅ローンの優遇や固定資産税の軽減措置などの制度面でもメリットが得られる場合があります。
鉄骨住宅の耐久性とメンテナンス性
トヨタホームの鉄骨構造体は、錆対策として高耐久の防錆塗装が施されています。また、鉄骨ならではのシロアリ被害リスクの低さや、構造劣化の少なさも魅力。
定期点検では構造躯体の点検項目が明確で、メンテナンスもしやすい構造です。長期的に住み続ける上で、ランニングコストの面でも安心できる仕様です。
加えて、間取り変更の自由度が高く、大開口や吹き抜けなどの設計もしやすいという利点もあります。
トヨタホーム春日井工場の製造ライン
春日井工場では、精密な機械と熟練スタッフによるユニット製造が行われています。各ユニットは溶接、塗装、内装・配線・設備設置などの工程を経て、出荷前に最終検査を実施。
まるで自動車工場のような高い生産効率と品質管理体制が敷かれており、「工業製品としての住宅」という理念を感じられる場所です。事前予約すれば見学会も実施されており、住宅購入前に一見の価値があります。
まとめ
メリット
- 一日で上棟が完了する
- 工場生産により精度と品質が安定している
- 天候の影響を受けにくい
- セキュリティ面でも安心
- 長期優良住宅に対応可能
- 鉄骨のため、耐久性・メンテナンス性に優れる
- 大開口・吹き抜けなど、自由な設計がしやすい
デメリット
- 一気に家が完成するため、実感が湧きにくい
- クレーンやトレーラーが入れない狭い土地では対応不可
ただし、これらのデメリットを補って余りある「精度の高い高品質な家」が建つという満足感があります。

最後に
筆者がトヨタホームを選んだ理由の一つは、まさにこの迫力ある上棟風景に惚れ込んだからです。わずか一日で家の形が現れるダイナミックさは、他の工法ではなかなか味わえない魅力です。家づくりは一生に一度の大きなイベント。だからこそ、「どのように建てられるのか」も重要な判断基準のひとつになります。
トヨタホームの上棟は、安心・快適な住まいづくりのスタートを、視覚的にも心情的にも強く実感させてくれました。これから家づくりを考えている方にとって、本記事が参考になれば幸いです。

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